パレートの法則を考え直す
Creative Commons Photo by aussiegall
おなじみの『パレートの法則』というものがありますね。
「80対20の法則」といわれたいりもします。
「社会全体の所得の多く(=80%)は一部の高額所得者(=20%)が占めている」
「在庫費用の80%は20%の商品が占めている」
「売上の80%は20%の社員で占められている」
などなど。特に3つ目については、「組織」に関するセミナーで用いられることが多いものです。「80対20の法則」を拡張して、「2・6・2の法則」というものもあったりしますね。
例えば、集団で何らかの活動をすると、
2割の人が、率先してリーダーシップを発揮し、
6割の人が、そのリーダーシップに引っぱられて働き、
2割の人が、ボーっとしてる。
という傾向があるといいます。
じっさい、自分の周り・・・会社であったり、プロジェクトであったり・・・でも、感覚的に「当たっているなぁ」と思ったりもしていました。
しかし、この法則の「困ったところ」は、だから何?(So What?)、なんですよね。
『2割の人しか、がんばらない』と、あきらめるという教訓なのか?
『2割の人は、がんばらない』から、それもあきらめろという教訓なのか?
そのあたりが、自分の中では
「?」でもありました。
(自分が、2か8かは置いておいて・・・)
で、先日紹介した
「日本でいちばん大切にしたい会社」で、あったまってください。」の中の5つの会社の物語の中の1つの会社「株式会社柳月」の田村社長さんの言葉を読んで、目からウロコとなりました。
高校入試の朝、ある塾の先生が生徒に話ました。
『いよいよ待ちに待った試験の日はやってきた。君たちが今日ここの立てたのは、君たちひとりだけの力だったろうか。お父さん、お母さん、そしてまわりのおかげでしょう。一分間だけ、時間をあげるから、お母さんに、ありがとうと言っておいで』と。
生徒たちはお母さんのところに行きお礼を言いました。『お母さん、ありがとうございました。ぼくは、今日、がんばります』。その言葉を聞いたお母さんは涙ぐみ、泣き出す人もいました。その姿を見て、子供たちも泣き出しました。そして塾の先生に激励され試験会場へ入っていったのです。すると合格線上で、入るかどうかわからかった子供まで合格してしまいました。
「感動は人間に100%以上の力を出させるのではないでしょうか。だから、二対六対二の法則は人間にはあてはまらないのです。心を開かせて、やる気にさせて、感動させて、おおいに生徒さんの力を発揮させてもらいたいと思います」
そういうことですね!
何もしないリーダー(≒感動を与えることのできない)のもとでは「パレートの法則」が効いてしまうのでしょう。
この物語の塾の先生のようなリーダーであれば、「パレートの法則」は、残念ながら「ハズレ」と、できるということですね。
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